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Genitourinary Cancer Today 2021 No.3
ASCO 2021:膀胱がん
#4532 再発または進行性尿路上皮がんに対するペムブロリズマブ vs 治験担当医師の選択のパクリタキセル、ドセタキセルまたはvinflunine: 第Ⅲ相試験KEYNOTE-045から観察期間5年の解析結果
Pembrolizumab versus investigator’s choice of paclitaxel, docetaxel, or vinflunine in recurrent advanced urothelial cancer: 5-year follow-up from the phase 3 KEYNOTE-045 trial
Joaquim Bellmunt氏 (Beth Israel Deaconess Medical Center, USA)
更新日:2021年8月2日
プラチナ製剤抵抗性の局所進行性または転移性尿路上皮がん患者に対する二次治療として、ペムブロリズマブ単独療法は治験担当医師選択によるパクリタキセル、ドセタキセル、vinflunine*の化学療法と比べ、全生存期間(OS)と奏効率(ORR)、および奏効期間(DOR)を継続して向上させることが明らかになった。国際共同第Ⅲ相試験KEYNOTE-045における観察期間5年の解析から示された。これらのデータは、主要解析と観察期間2年および3年の解析結果と一致していた1-3)。
本試験は、プラチナ製剤併用の化学療法後に進行、あるいは術後のプラチナ製剤併用化学療法から12カ月以内に再発した、局所進行性または転移性の尿路上皮がん患者542例を対象とし、ペムブロリズマブ群(200mg 3週毎静注、最長2年間)に270例、治験担当医師の選択による化学療法群(パクリタキセル 175mg/m 、ドセタキセル75mg/m 、vinflunine 320mg/m のいずれかを3週毎静注)に272例が無作為に割り付けられた。
主要評価項目はOSと無増悪生存期間(PFS)、主な副次評価項目はORR、DOR、および安全性だった。奏効は盲検下独立中央判定委員会がRECIST v1.1に基づき評価した。今回の報告は観察期間中央値62.9カ月(データカットオフ日2020年10月1日)の解析結果である。
PFSはペムブロリズマブ群2.1カ月、化学療法群3.3カ月(ハザード比[HR]0.95、95%信頼区間[CI]: 0.79 – 1.14)で、12カ月無増悪生存率はそれぞれ19.2%、10.9%だった。
OSはペムブロリズマブ群10.1カ月、化学療法群7.2カ月(HR 0.71、95%CI: 0.59 – 0.86)、12カ月全生存率はそれぞれ44.2%、29.7%、24カ月全生存率は26.9%、14.2%、36カ月全生存率は20.7%、11.0%であった。サブグループ解析では、年齢、肝転移の有無、ヘモグロビン値、化学療法最終投与からの期間、PD-L1発現状態などに関わらず、ペムブロリズマブ群が優位だった。
ORRはペムブロリズマブ群21.9%(うち完全奏効[CR] 10.0%)、化学療法群11.0%(同 2.9%)、DOR中央値はそれぞれ29.7カ月、4.4カ月だった。
またOSを最良効果別に解析した結果、CRまたは部分奏効(PR)を得られた患者ではペムブロリズマブ群が未到達(NR)、化学療法群は16.4カ月(HR 0.20、95%CI: 0.10 – 0.40)だった。
12カ月全生存率はペムブロリズマブ群96.6%、化学療法群60.9%、36カ月全生存率はそれぞれ72.9%、28.6%であった。安定(SD)の症例におけるOSは、ペムブロリズマブ群16.4カ月、化学療法群10.5カ月(HR 0.86、95%CI: 0.58 – 1.27)で、12カ月全生存率はそれぞれ71.8%、46.2%、36カ月全生存率は9.0%、16.2%だった。
*本邦未承認
1) Bellmunt J, et al. N Engl J Med. 2017; 376(11): 1015-26.
2) Fradet Y, et al. Ann Oncol. 2019; 30(6): 970-6.
3) Necchi A, et al. Ann Oncol. 2019; 30(suppl 5): V366-7
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